拗ねた。

シゲがシャワーを浴びた間に、ソファーに沈んで、
SNSを適当に見てたところ…

(「あ、何!この人!めちゃかっこいいじゃん!え、…」)

ある俳優さんに目引かれ、
思わず夢中に調べることに。

(「あーあ、かっこいいねーー」)
(「え!懐かしい、この映画にもいたの?えっ、うそ全然気にしていなかったー!」)

『…』
「あ!」
急に携帯がすっと上に手から離され、
ふわっとしたパジャマ姿の彼は、頭がタオルに覆われ、
まだ濡れてる前髪はおでこにペタッとしてた。

私の携帯を手に入れ、『んーーー』っていう顔で眺めてた。
「もうー何?返して!」
立ち上げ奪って、意外と素直に返してくれた。
『何を見てにやにやしてんのって思って、まさかの男!』
言いながら私の隣に腰を下ろした
「ニヤニヤしてないww ただかっこいいって思っただけなの!」
『まあ、かっこいいのは認めるわ。前に本人にも会った時もそうと思った』
シゲが指を携帯に指しながら言った。
「え!うそ!会ったの!どこ?」
『テレビ局のエレベーター、…ちょっとお前このテンション高すぎるじゃんwwww』
「え、本当?うわーいいなあーー会いたいなあーーー」
ソファーに倒しこんで、羨ましさ止まらない私に、
『んーーwそっか』
彼は少し笑って立ち上がって、キッチンで水を注いだ。

「しかも彼もその映画にも出演したよねー懐かしいなあーあの時なぜ気づかないんだろうーでもその時まだ可愛すぎるかなあー…」
本人にも会えた話で、少し興奮気味の私、また携帯に見込んでしまった。

そこで、携帯を再び奪い、シゲはパジャマのポケット中にそっと入れた。
「もうー返して…」
立ち上がった私はポケットに手を出したら、シゲはその腕を引っ張って止めた。
『今日はもう携帯禁止っす。』
「えーなんで!?」
抗議を示し、目を上げたら、
彼の少し暗くなった目と合って、思わずドキッとしちゃって…
その握られた腕に、じんわりと、彼が力入れてきた。

『…あーもう…』彼は目線をずらし囁いた。
(「え…」)

彼は一息吸って、私と見つめ合った。
澄んでいた瞳に吸い込まれようなところで、
いつものような整えてる顔、そして少し濡れていた髪の毛…

そして、彼が手を私の手に握り直し、恋人繋ぎになってた。
『なんか、ちょっとむかつくんだよなあー悔しいなあ』
急に、彼は私の唇にキスを軽く降ろした。

一回、二回、三回目…

そして、私のあごを、別の手で軽く引いて、
顔がやばい距離のところで見つめられた。


『…俺がいるのに他の男の事をいつまで言うつもり?』
声が低く、寂しく、心の中にぎゅっとしちゃって…

彼は吹き出して笑った。
石鹼の香り、いつもの安心感ある笑顔が広がれ。

『今度、許さんぞ!俺も一応男だな!』